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『インファナル・アフェア』と『ダブルフェイス』と『ディパーテッド』と

インファナル・アフェア

インファナル・アフェア

アンディ・ラウ (出演), トニー・レオン (出演), アンドリュー・ラウ (監督), アラン・マック (監督)

18歳の二人の青年は、皮肉にもそれぞれ同時期に、警察とマフィアに身分を隠して潜入することを命じられる。10年後、覚せい剤勢力の一斉検挙をもくろんでいた警察は、マフィアに潜入するヤンから大きな麻薬取引が行われるとの情報を受ける。 緊張感みなぎるなか水面下での捜査が展開されるが、警察に潜入するラウからもその機密情報がマフィアに流れ、検挙も取引も失敗に終わった。 双方に内通者の存在が明らかになり、裏切り者探しに乗り出す警察とマフィア・・・。

内容解説より

『インファナル・アフェア』の日本版リメイク『ダブルフェイス』を見て、私の周りではあまり評価が高くなく見ていなかったハリウッドリメイクの『ディパーテッド』に興味を持ち、レンタルしてきました。

タイトルの違い同様、ストーリーやキャラクターの描かれ方などにお国柄が出ていて面白かったです。

「Infernal Affairs(インファナル・アフェア)」は直訳すると「地獄の業務」、「Double Face(ダブルフェイス)」は「2つの顔」、「DEPARTED(ディパーテッド)」は「死者」。

本家の香港版が登場人物二人の仕事を表し、日本版は警察官とヤクザと2つの顔を持つ男二人のそのままを表し、ハリウッド版は『自分で決めた人生を歩めないなら死者も同然』という意味が込められているのでしょう、劇中の「自分で決めろ」というセリフに引っ掛けているところと、それぞれタイトルの付け方が違うのが面白いです。

また、マフィアの設定にもお国柄が表れていました。香港マフィアと日本のヤクザはタイのマフィアから麻薬(覚せい剤)を買おうとするのに対して、舞台になっているボストンのマフィアは軍事技術が欲しい中国マフィア(政府関係者も絡んでいる)にマイクロチップを売ろうとします。そうか、香港や日本では麻薬や覚せい剤が大きな商いになるけれど、アメリカのマフィアが大きく稼ぎたい時は麻薬ではなく軍事技術なのか。

トニー・レオン演じる潜入捜査官のヤンが精神科医に通うもののなかなか精神科医に心を開くことができないのに対して、日本版では、西島秀俊演じる潜入捜査官の森屋が和久井映見演じる精神科医の西田に心を開いていくところの描写が短く、あっという間に二人が心を通い合わせてしまったので、え?いつ二人は心が通い合ったの?と、少々残念な感じです。

対してハリウッド版では、レオナルド・ディカプリオ演じる潜入捜査官ビリーがジャック・ニコルソン演じるマフィアのボスを心底怖がっていて、すがるように精神科医にかかり、その後間もなくベッドインしちゃうところがアメリカ的というか、なんというか、かんというか。しかもその精神科医は、マッド・デイモン演じる警察に潜入しているマフィアのコリンの恋人だし。

アンディ・ラウ演じるラウがファム・ファタールともいえる女性・ボスの奥さんを殺害、その後心の拠り所となっていたであろう恋人にマフィアの手先となっていることを知られ失ってしまったことをきっかけに、警察官としての正義と保身の為にマフィアのボスと警察官を殺害したこととの心の折り合いをつけられず精神を崩壊させていく。ハリウッド版のコリンも、日本版の香川照之演じる高山も精神崩壊せずそれぞれ異なった最後になるため、より現実的なストーリーになっています。またその精神を崩壊させていく様が描かれなかったことで、本家では少々中だるみ感があったのがハリウッド版も日本版もテンポよく進んだ印象です。

その異なるラストも、切なくやりきれない香港、さらに深い闇に沈んでく日本、警察が敵を討つアメリカとお国柄が出ていて面白かったです。

このお国柄が出るアメリカ版のラストが、本家の香港版が好きな私の周りの女性たちにあまり評価されていないのかなと思います。

『ディパーテッド』はストーリーとは別なところでも面白かったです。以前マーク・ウォールバーグが『Top Gear』の有名人レースに出演した際に、司会者ジェレミーのインタビューに「昔、警察には世話になったので役作りに役立った」と答えていましたが、その散々お世話になったらしいマサチューセッツ州警察の警察官役で出演していて、そうかボストンの警察はあんなに口が汚いのかと思いながら見たのでした。

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